LINEサービスで申請から受け取りまで一気通貫!市の職員、学生、飲食店の負担を最小限にした支援金の支給における自治体の活用事例
2023年10月取材
「湯沢市」は秋田県の最南東部に位置し、人口約4万人(令和5年9月末現在)。自然豊かで小安峡・秋の宮をはじめ多くの温泉があり、全国的に有名な稲庭うどんや、地酒、川連漆器など地場産業も豊富な場所です。
今回は、湯沢市出身の学生が対象である「ふるさとdeまんぷく支援事業」の支援金の支払い手段として「LINE
Pay
かんたん送金サービス」を導入した経緯や感想などを、湯沢市役所
ふるさと未来創造部
まちづくり協働課
未来づくり推進班の武石様と高根様に伺いました。
- ざっくりいうと(読了時間目安:5分)
-
利用用途:支援金/給付金の支払い
- 送金作業の簡便さと支援金受け取り後の豊富な利用先が決め手
- LINEサービスにて全オンライン化かつ一気通貫にし、最小限の作業工数で事業運用が可能に
- 汎用性の高い運用が構築でき、今後も他事業で活用予定
――「LINE Pay かんたん送金サービス」の利用用途を教えてください
令和5年7月18日から9月30日に行った「ふるさとdeまんぷく支援事業」の支援金の送金手段として「LINE Pay かんたん送金サービス」を利用しました。
「ふるさとdeまんぷく支援事業」とは、湯沢市出身で市外在住の学生を対象に、市内の飲食店を利用した経費の半額分、最大5,000円相当をLINE
Pay残高で還元する取組です。
「ふるさとdeまんぷく支援事業」の詳細はこちら
本市は進学や就職のために10代後半から20代前半の方の転出が非常に多く、若年層の人口減少が進んでいます。
ある研究機関の調査では、地元への愛着が強ければ強いほど、Uターン希望が高くなるとの結果が出ており、若者が地元に戻ってくるためには地元への愛着を形成するきっかけが必要と考えております。
そこで、夏休み期間の帰省で市内の美味しいものを食べて、本市の魅力を再認識してもらい、地元への回帰意識を醸成することを目的に本事業を実施しました。
送金作業の簡便さと支援金受け取り後の豊富な利用先が決め手
――導入の経緯や決め手を教えてください
今回の事業の対象者は学生で、かつ現在は市外に在住しているため、手続きから支援金の支給までをすべてオンライン上で行いたいと考えていました。
その中で、株式会社Bot
Expressが提供するLINE公式アカウント拡張サービス「GovTech
Express」を導入する際に、「LINE
Pay
かんたん送金サービス」を紹介いただきました。直感的に操作できる管理画面でミスも起こりにくく、オンライン上で簡単に対象者への送金作業ができるのは非常に魅力的でした。
また、LINE
PayはLINEユーザーであれば新たにアプリをダウンロードする必要がなく、PayPay加盟店を含む多くの店舗で利用できるキャッシュレスサービスであるため導入を決めました。
LINEサービスにて全オンライン化かつ一気通貫にし、最小限の作業工数で事業運用が可能に
――導入した結果、実際の運用はいかがでしたか
手続きから支援金の送金までの作業工数を減らし、市の職員や学生、飲食店の負担を最小限にすることができました。
飲食の助成の場合、通常であれば飲食店での店頭値引きとなるため、事業へ参加する飲食店の募集や登録、対象者が飲食した際の確認作業、飲食店との経費精算など様々な作業工程を必要とします。
しかし、「LINE
Pay
かんたん送金サービス」なら、直接対象者にオンライン上で送金が行えるため、飲食店や地元の商工団体などのご協力をいただく必要もなく、加えて、各所との事前調整や申請書類の作成、事務作業などが不要となり、非常に少ない負担で運用することができました。
――支援金を受け取った学生の反応を教えてください
・市内の飲食店を満喫できた上に還元を受けられて満足している
・帰省時には友人との外食が増えるため、キャッシュバックがあると非常にありがたい
・湯沢市にたくさん帰省したくなった
などとても好評でした。
また、支援金をLINE
Pay残高で受け取れるのは嬉しいとの声も挙がっており、改めて若年層との親和性も非常に高いサービスだと実感しました。
汎用性の高い運用が構築でき、今後も他事業で活用予定
――最後に「LINE Pay かんたん送金サービス」を導入した感想を教えてください
今回、「ふるさとdeまんぷく支援事業」の告知や募集はLINEのオープンチャットにて行い、対象者の本人確認は「LINE
Pay
公的個人認証サービス(JPKI)」で実施、支援金の支給は「LINE
Pay
かんたん送金サービス」を利用したことで、すべてLINEのサービスで完結できました。
複数媒体ではなくLINEアプリのみで事業を完結できたことは、利用する学生も運営側の私たちも手間が少なく、「簡単なのでぜひ参加してほしい」と自信を持って告知することができました。
また、オンライン上で本人確認と支援金の送金ができる仕組みを作れたことにより、いろいろな可能性を感じています。
実際に新規事業のアイディアにつながっており、他事業への横展開もできる汎用性の高い仕組みだと思うので、今後、このノウハウを新たな課題解決の手法として活用し、市民にとって必要なサービスや嬉しい取組を展開していきたいです。
――ありがとうございました
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