若者からお年寄りまで誰もが便利に暮らせるスマートシティ化に取り組む加西市の事例
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加西市の概要
人口:41,626人(令和6年8月31日現在)
住所:〒675-2395
兵庫県加西市北条町横尾1000番地
加西市Webページより
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加西市は兵庫県中部に位置する自然豊かな都市で、古墳や歴史的遺跡が多く残る地域です。農業が盛んで、特に米やぶどう、トマト
が特産品です。観光スポットとしては法華山一乗寺や北条鉄道、フラワーセンターなどが人気で、毎年春に開催される「北条節句祭り」も地元の伝統行事として知られています。車でのアクセスが便利で、穏やかな生活環境が魅力の都市です。
そんな加西市ではデジタル技術を活用し、市民のWell-beingの向上に取り組んでいます。主となるのがデジタル地域通貨「ねっぴ~Pay」を活用した事業です。「ねっぴ~ポイント」付与にLINE
Pay
公的個人認証サービスを活用した事例をお伺いしました。
――地域通貨「ねっぴ~Pay」について教えてください
加西市は令和5年度にデジタル田園都市国家構想交付金(TYPE2)の採択をうけ、地域通貨を活用した「サスティナブル・スマートシティ」推進事業の構築・導入を行っています。
これは加西市で運用しているデジタル地域通貨「ねっぴ~Pay」を市民の生活に広く定着させるため、各アプリのポイントを「ねっぴ~Pay」ポイントに交換させる施策です。
――LINE Pay 公的個人認証サービスの具体的な活用方法を教えてください
「ねっぴ~Pay」ポイント付与・交換において加西市民か否かの確認にLINE
Pay
公的個人認証サービスを活用しています。
現在の活用方法は2つです。
①防災情報の受信設定を実施した方への「ねっぴ~Pay」ポイント付与
災害発生時に全ての市民が緊急の情報を受信できるよう、防災情報を受信できるアプリの普及促進を図っています。
ネイティブアプリ「かさいライフナビ」または加西市LINE公式アカウントのどちらかを選んでいただきます。
LINE公式アカウントを選択した場合は、防災情報と自治会からの連絡を受信する設定を実施し、LINE
Pay
公的個人認証サービスにて本人確認を実施するとポイントの申し込みができる流れです。
②運動ポイント事業で貯めたポイントを「ねっぴ~Pay」ポイントに交換
ネイティブアプリ「加西・多可健幸アプリ」は、歩くことや対象のイベントに参加することでポイント(1ポイント1円相当)が獲得できます。
貯めた「健幸ポイント」は市のポータルサイト「かさいポータル」と連携することで「ねっぴ~Pay」のポイントに交換が可能です。(※実施期間、ポイント交換期間はアプリやHPにてお知らせ)
どちらの事業もLINE
Pay
公的個人認証サービスを活用することで、加西市のデータ連携基盤上に正確かつ効率的に本人登録を実施、地域通貨の給付を含めた行政サービスの利便性向上を実現しています。
――LINE Pay 公的個人認証サービスを採用した決め手を教えてください
ポイント交換や本人確認のためだけに別アプリをインストールすることは市民にとって手間であり、「ねっぴ~Pay」の利用拡大の妨げになると考えました。そこで多くの市民が使い慣れたLINEを活用すれば簡単にご利用いただけると考え、LINE
Pay
公的個人認証サービスを選びました。
加西市はコロナワクチン接種の予約をLINE公式アカウントにて実施していたことで、市民の約半数以上が友だち追加していたこともLINEを活用する後押しとなりました。
――「ねっぴ~Pay」はお年寄りの利用も多いと聞いています。多くの世代がご利用いただけるよう工夫していることがあれば教えてください
加西市民の約1/3は60代以上の方々であり、「健幸アプリ」のユーザーの多くはお年寄りです。先述の通り、「ねっぴ~Pay」へポイント交換するには、「かさいポータル」「ねっぴ~Pay」「健幸アプリ」全てを連携する必要があります。
加西市ホームページでは連携方法を実際の画面と共に説明資料を掲載していますが、難しい場合もあるため、市役所では月に何度か専用のサポート窓口を開設し、来庁いただくことで職員がサポートを実施しています。
また、各自治会の公民館で講習を開催したり、自治会の回覧板で情報共有したりすることで各自治会内でのサポート体制も強化いただいています。
――スマートシティ化に向けてオフラインのサポートが重要ということでしょうか
仰る通りです。加西市はデジタル化を実現することで若者からお年寄りまで全ての世代の市民の幸福度向上を目指しています。
アプリ間連携やLINE
Pay
公的個人認証サービスについてサポートが必要な場合、まずは市役所が対面にてサポートすることで全ての世代がデジタル化の波に置いていかれることなくスマートシティ化に対応できると考えています。
――「ねっぴ~Pay」の各サービス連携で苦労したことを教えてください
「健幸アプリ」の「ねっぴ~Pay」ポイント交換は担当課で立案から予算取り、リリースまで実施しました。
特に苦労したのは既存サービス「健幸アプリ」とのLINE連携の導線です。高齢の方も多く、市民ができるだけスムーズに申請できる導線を考え、テックパートナーと検証・検討を実施しました。
――貴自治体のマイナンバーカードの普及率や今後の普及目標などありましたら教えてください
「健幸アプリ」ポイントの「ねっぴ~Pay」ポイントの交換、防災情報の受信設定による「ねっぴ~Pay」ポイント付与で、利用者の方にLINE
Pay
公的個人認証サービスをご利用いただいております。
今後は申請関連などでもLINE
Pay
公的個人認証サービスを活用していく予定です。
――ありがとうございました
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