クレジットカードをできるだけ速く発行したいとき、気になるのが審査にかかる期間です。一般的にカードの発行には申し込みから1~2週間程度がかかりますが、場合によっては通常よりも審査が長引く可能性があります。一方で、申し込み方法によっては審査期間の短縮が期待できるため、ぜひお試しください。
ここでは、クレジットカードの審査期間が長引く主な原因や、審査期間をできるだけ短縮する方法をご紹介します。便利でお得なカードを、可能な限りスピーディーに発行するためにお役立てください。
《TOPICS》
■クレジットカードの審査期間に関する基礎知識
■クレジットカードの審査期間が長い場合の主な原因
■クレジットカードの審査期間を短くする方法
■「クレジットカードは審査期間のほかに重視すべきポイントがある!」
■クレジットカードの審査期間に関する基礎知識
まずは、クレジットカードの審査期間の目安や、審査の流れなどの基礎知識をご紹介します。カード発行までに必要な期間を把握して、スムーズに入会できるよう準備しておきましょう。
●審査にかかる期間の目安
クレジットカードの審査にかかる期間は、一般的に申し込みから1~2週間程度です。ただし、実際には審査期間に加えて書類の発送をはじめとした事務作業にかかっている時間が多いと考えられます。発行までにかかる期間はカード会社により異なるため、速やかに発行したい方は比較検討してみましょう。
●審査の流れ
STEP1:スコアリング 申し込み時に提出した情報から、申込者の支払い能力が点数化されます。例えば年齢・職業・年収・勤続年数のほか、住宅の種類が持ち家か賃貸か、他社からの借入金額がどれくらいかなどの項目を見られます。申込者のスコアの水準が条件に満たない場合は、この時点で審査に落ちてしまいます。
STEP2:信用情報機関に照会 次に、カード会社が「信用情報機関」に照会を行い、申込者の過去の利用履歴(クレジットヒストリー)を確認します。信用情報機関は、個人のクレジットカードや各種ローンでの取引の事実を記録する機関です。過去に延滞などの金融事故がないか、他社からの借入がないか、チェックが行われます。
STEP3:勤務先へ在籍確認 カード会社が申込者の勤務先へ電話をかけて、実際に働いていることを確認する「在籍確認」を実施します。もし申込者が電話に出られなくても、本人が会社に在籍している事実が分かれば審査は完了です。自分の勤務先が休日で電話連絡できない場合には、その分審査に時間がかかる可能性があります。
>>こちらの記事もおすすめ「クレジットカードの審査で確認されるポイント、審査落ちの主な理由」
■クレジットカードの審査期間が長い場合の主な原因
クレジットカードに申し込んでから、通常よりも審査期間が長いと感じたら、多くの時間がかかる原因を確認してみましょう。ここでは、審査期間が長引く場合に考えられる理由をご紹介します。
●ステータス性の高いカードに申し込んでいる
クレジットカードにはランクがあります。ランクの低い「一般カード」と比べると、ランクの高い「ゴールドカード」や「プラチナカード」はステータス性が高く、特典や付帯サービスがより充実しているのが特徴です。その一方で、ランクの高いカードほど年会費や利用限度額が高いため、入会審査を詳細に行う必要があります。このような事情から、審査期間が長引く可能性が考えられます。ただし、すでに一般カードを利用しているケースでは、本人の利用履歴や返済能力を確認しやすく、審査期間が短くなりやすいといわれます。
●銀行系のクレジットカードに申し込んでいる
クレジットカードは、発行会社の業種によりさまざまな種類があります。なかでも「銀行系カード」は、メガバンクや地方銀行などの銀行によって発行されているのが特徴です。そんな銀行系カードは、発行会社の信用度が高い反面、申し込みの審査が厳しい傾向にあります。また、一般的な銀行の営業日の関係で、休日である土日祝日には作業が行われないため、審査期間が長くなりやすいともいわれます。通常よりも審査が長引いているなら、カードの発行会社の業種を確認してみましょう。
●信用履歴に何らかの問題がある
クレジットカードの審査では、申込者の信用情報が審査基準のひとつとなっています。信用情報とは、「信用情報機関」と呼ばれる機関に記録されている、個人の契約や支払状況に関する情報のことです。過去に返済遅延や滞納などのトラブルがあった場合は、その事実が事故情報として登録されます。このように信用情報の履歴に何らかの問題があると、返済できないリスクが高いと判断され、審査落ちする可能性が考えられます。過去の支払い状況に問題がないか、履歴を見直してみてください。
●短期間に複数枚のクレジットカードを申し込んでいる
短期間に複数枚のクレジットカードを申し込むと、審査結果に影響を与えるため注意しましょう。その理由は、カード会社からお金に困っていると疑われやすいためです。目安としては、6カ月間で2枚以上の申し込みをすると、審査落ちする恐れがあります。なお、各種ローンやカードの申し込みをすると、その時点で申請をした記録が信用情報機関に残ります。それぞれ別のカード会社で申し込んだとしても、信用情報機関の情報が共有され、申請の事実が判明する仕組みとなっているためお気をつけください。
●記載内容に不備がある
クレジットカードの申請書類や本人確認書類など、必要書類の記載内容に不備があると、確認に時間がかかります。信用情報機関の登録情報との不一致が見つかったり、在籍確認ができなかったりすると、虚偽申告と入力ミスを見分ける調査が必要となるためです。虚偽申告が発覚するとその場で審査に落ち、万が一通過して契約後に発覚した場合には強制解約となります。なお、もれなく正確に申請するなら、インターネットを利用したオンライン申請のほうが、記入漏れを起こしにくいためおすすめです。
■クレジットカードの審査期間を短くする方法
クレジットカードは、発行するカードのブランドや申し込み方法によっては、速やかに入手できる可能性があります。最後に、カードの審査期間をできるだけ短縮するポイントを解説します。
●即日発行、翌日発行のカードに申し込む
クレジットカードのなかには、店舗での受け取りに対応しているものがあります。即日発行や翌日発行など、発行期間が最短のカードに申し込み、店頭で受け取りましょう。一方で、郵送での受け取りを選択すると日数がかかる恐れがあるためご注意ください。このように発行期間の短いカードは、一般的に流通系カードや信販系カードに多い傾向にあります。流通系カードとは、デパートやスーパーマーケットなど流通系の企業によって発行されるカードのことです。信販系カードとは、信販会社によって発行されるカードのことで、クレジットカード事業の歴史が長い傾向にあります。審査通過までのスピードだけでなく、ポイント還元率が高いか、年会費無料で利用できるかといった点も考慮してカードを選ぶようおすすめします。
●オンラインで申し込む
クレジットカードは、インターネットから申し込みをする方法があります。オンラインでの申請は、申込書の配達に時間をかけずに済むため、郵送と比べて審査の時間を短縮しやすいのが特徴です。さらに、オンラインで口座指定をしておくと、後日に銀行口座の登録を書面で行う必要がありません。ここでも郵送による手間を削減でき、余計な時間がかかりにくくなります。その際は、手元に身分証明書と銀行口座の通帳またはキャッシュカードを用意したうえで、Webサイトの申し込みフォームに必要な情報を入力しましょう。オンラインの申し込みフォームでは、記入漏れがないかその場でチェックできるのもメリットです。
●キャッシング枠を申し込まない
クレジットカードのキャッシング枠は、あえて申請しないという選択も可能です。ただちにキャッシングを利用する予定がなければ、申し込まない選択肢も視野に入れましょう。キャッシング枠を申し込まないと、申込者の支払い能力について詳細に調べる必要がなくなり、審査がスムーズに進みやすくなります。一方で、50万円以上のキャッシング枠を希望すると、別途収入証明書の提出が必要で、審査が長期化しやすくなるためご注意ください。なお、キャッシング枠はカードの発行後に追加で申請手続きができます。必要になったタイミングで改めてキャッシング枠の審査を受ける方法もあるため、状況に応じて検討してみましょう。
●利用限度額の希望は控えめに行う
クレジットカードの申し込みでは、申込者が希望の利用限度額を記入する場合があります。このとき、30万円以上を希望すると、本人の「支払可能見込額」を調査されることがあるため、可能であれば控えめな金額を指定しましょう。希望する利用限度額の金額が高いと、生活維持費を算出する作業が必要となります。審査の長期化につながるため、利用限度額は必要最低限に設定するようおすすめします。
■「クレジットカードは審査期間のほかに重視すべきポイントがある!」
今回は、クレジットカードの審査期間についてご紹介しました。一般的に、カードは申し込みから1~2週間程度で発行されます。ただし、オンラインから申し込んだり、キャッシング枠の申し込みを辞退したり、利用限度額を控えめにしたりすれば、審査期間を短縮できる可能性があります。また、なかには即日発行や翌日発行のカードもあるため、速やかに入手するなら利用するのもひとつの手です。一方で、発行後に長く使い続けるのを考慮すると、カード選びでは審査期間のほかにも重視すべきポイントが多くあります。例えば、ポイント還元率や年会費は、お得に利用するために重要な条件です。
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