デビットカードとクレジットカードの違い|各々が向いている人の特徴

公開日2023.07.20最終更新日 2024.12.04

デビットカードとクレジットカードは、どちらも飲食やショッピングなどに利用できるキャッシュレス決済手段です。利用代金がすぐに口座から引き落とされるデビットカードに対し、クレジットカードは翌月や翌々月の支払日に引き落とされるため、使用感が大きく異なります。「自分にとってどっちのカードがいいか」悩んでいる場合は、両者の違いを理解することが重要です。

そこで今回は、デビットカードとクレジットカードの違いや、各カードに向いている人の特徴を解説します。おすすめのクレジットカードもご紹介しますので、新しくデビットカードやクレジットカードの作成や併用、使い分けなどを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

《TOPICS》

■デビットカードとクレジットカードの主な違い
■デビットカードの利用に向いている人
■クレジットカードの利用に向いている人
■「デビットカードとクレジットカードの違いを理解して快適なキャッシュレスライフを実現しよう」

■デビットカードとクレジットカードの主な違い

デビットカードとクレジットカードには、引き落としのタイミングやキャッシング機能の有無など、さまざまな違いがあります。こちらでは、5つの違いをご紹介します。

●支払金額の引き落としのタイミングが異なる

デビットカードの場合、カードを利用した時点で支払金額が銀行口座から即時引き落とされます。商品やサービスを購入する際に、手元の財布ではなく、カードと紐づけた引き落とし口座から支払うイメージです。

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一方、クレジットカードは後払いで、カードの利用分が一定の期間で締め切られます。締め切り後の引き落とし日に、カードを利用した金額(一定の期間に締め切られたもの)がまとめて銀行口座から引き落とされる仕組みです。

●カード発行の審査の有無が異なる

デビットカードの場合、基本的にカード発行の審査が不要です。金融機関やカード会社による簡単な本人確認などは行われますが、詳細な審査はほとんどありません。

一方、クレジットカードの発行には一定の審査が必要です。カード会社は、本人の勤務先や収入などの信用情報を調査し、後払いの料金を支払い続けることが可能かを判断します。

●支払時に選択できる支払回数が異なる

デビットカードの支払方法は、基本的に1回払い(一括払い)のみです。利用金額が銀行口座から即時引き落としとなるため、分割払いやリボ払いなどは原則選択できません。

一方、クレジットカードの場合、さまざまな支払方法に対応しているのが特徴です。1回払いだけでなく、分割払いやボーナス払いなど支払回数の分割も選択できるカードが多くあります。

●カードの利用限度額が異なる

基本的にデビットカードは、発行している金融機関によって利用限度額が異なります。自分の口座に残高があり、金融機関が指定する金額の範囲内であれば利用可能です。また、使いすぎやセキュリティ対策のために自分で限度額を設定することもできます。

一方、クレジットカードの場合、カード会社との契約内容によって利用限度額が決まります。利用限度額は、カード会社の審査結果やカード利用履歴などに基づいて決定される仕組みです。買い物に使用するショッピング枠と、借入に使用するキャッシング枠のそれぞれに利用限度額が設定されています。

●カードを作成する際の年齢制限が異なる

一般的に、デビットカードは15歳以上であれば発行できます。銀行の口座開設を済ませる必要はあるものの、高校生でも発行が可能です。ただし、15歳であっても中学生は発行できないため注意しましょう。

一方、クレジットカードの申し込みは、18歳以上でなければ行えません。クレジットカードの発行には一定の支払能力が必要であり、18歳未満の場合は十分な支払能力がないと判断されるためです。なお、18歳であっても高校生はクレジットカードを発行できません。



■デビットカードの利用に向いている人

デビットカードは、クレジットカードを作れない人や使いすぎが不安な人でも利用しやすいのが特徴です。続いては、デビットカードの利用に向いている人の特徴を解説します。

●現金に近い形でカードを持ちたい人

デビットカードは、利用代金が銀行口座から即時決済されるため、現金やキャッシュカードに近い感覚で使えるのが魅力です。普段から現金決済をよく利用する場合は、現金を持ち歩く代わりとしてデビットカードを携帯することで、今までと変わらない感覚で買い物を済ませられます。

また、デビットカードには、ATMから現金を引き出す手間がかからないというメリットもあります。コンビニのATMなどを頻繁に利用する場合は、手数料の負担を減らすことが可能です。



●お金を使いすぎてしまわないか不安な人

デビットカードは、銀行口座の残高以上の金額を決済できないため、安心してカードを利用できます。キャッシュレス決済を使用したいけれど、お金を使いすぎるのが心配という人にもおすすめです。

また、電子マネー決済やスマホ決済のなかには、支払方法としてデビットカードを選択できるサービスも登場しています。これらのキャッシュレス決済とデビットカードを連携することで、銀行の口座残高の範囲内で買い物ができるようになります。



●クレジットカードの発行が難しい人

デビットカードは、クレジットカードよりも発行しやすいといえます。クレジットカードと比較して年齢制限が低く、カード発行の審査も基本的に不要のためです。クレジットカードを発行する場合は、カード会社ごとに定められた審査基準をクリアする必要があります。具体的には、職業や勤務先、年収、過去の信用情報などがチェックされます。クレジットカードの審査に落ちた場合や、審査基準を満たしていないと考えられる場合は、デビットカードを利用するのが良いでしょう。



■クレジットカードの利用に向いている人

クレジットカードの利用に向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか。クレジットカードを利用するメリットや注意点を踏まえて解説します。

●お金の管理が得意な人

クレジットカードは後払いであり、手元に現金がなくても買い物が可能なため、自分自身で収支を管理できる人に向いています。普段から家計管理を行っていて、カードの利用状況や毎月の請求をこまめに確認できる人におすすめです。

●カードに付帯する保険を活用したい人

クレジットカードには、海外旅行傷害保険やショッピング保険、カードの紛失保険などの保険が付帯している場合があります。例えば旅行傷害保険の場合、旅行中に発生した病気やケガの治療費用、持ち物の盗難などによる損害を一定金額まで補償してもらえます。これらの保険を活用したい人にはクレジットカードがおすすめです。ただし、具体的な補償内容や保険の利用条件は、提携先の保険会社やクレジットカード会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

●信用(クレジットヒストリー)を積み立てたい人

クレジットヒストリーとは、クレジットカードの利用履歴やローンの支払履歴のことです。クレジットカードを利用し、期日通りに支払いをすることで、良質なクレジットヒストリーを積み立てられます。デビットカードやプリペイドカードによる決済は、信用取引ではないため、クレジットヒストリーを築くことはできません。

クレジットヒストリーは、ローンの契約やゴールドカードの取得、利用限度額の拡大などを申し込む際に、個人の信用を判断する重要な情報となります。そのため、将来的に車や家などの大きな買い物を考えている場合は、少額からでもクレジットカードを利用し、クレジットヒストリーを積み立てておくのがおすすめです。

●ETCカードを発行したい人

クレジットカードを作る場合、同時にETCカードを発行することが可能です。普段から車で移動する機会が多く、ETCカードが必須という人にはクレジットカードの利用をおすすめします。

●ポイントやキャッシュバック制度を活用したい人

クレジットカードは、ポイント還元やキャッシュバック制度が充実しているのも魅力です。デビットカードにも利用金額に応じてポイントが付与されるものもありますが、ポイント還元率の面ではクレジットカードのほうが優れている傾向にあります。

また、デビットカードにはネットショッピングに使用できないカードもあり、使い方や利用シーンによっては効率的にポイントを受け取りにくい点もデメリットです。1回あたりの付与額は少額でも、年間で計算するとある程度の金額を損している可能性があります。これらの特典を活用し、よりお得に買い物をしたい人にはクレジットカードが適しています。

■「デビットカードとクレジットカードの違いを理解して快適なキャッシュレスライフを実現しよう」

今回は、デビットカードとクレジットカードの違いや、各カードに向いている人の特徴、おすすめのクレジットカードをご紹介しました。現金感覚でキャッシュレス決済を利用したい人にはデビットカード、お金の管理が得意な人やポイント還元を期待する人にはクレジットカードが適しています。また、クレジットカードは、適切に使用することで良質なクレジットヒストリーを積み立てられるのもメリットです。普段のお金の使い方やニーズに応じて最適なカードを選択し、快適なキャッシュレスライフを送りましょう。

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