クレジットカードは、普段の買い物や公共料金支払いなど、生活の幅広い場面で活躍します。一口にクレジットカードといっても、ランクや国際ブランド、発行会社によって特典や付帯サービスはさまざまです。そのため、これからクレジットカードを申し込むなら、カードの種類や特徴を重視しながら、メリット・デメリットを徹底比較することが大切です。自分のニーズに合った使い勝手の良いクレジットカードを選ぶと、生活の便益を高められます。今回は、クレジットカードの種類を「ランク別」「国際ブランド別」「発行会社別」の3つに分類し、それぞれの特徴や選び方のポイントをご紹介します
《TOPICS》
■クレジットカードにはどんな種類がある?
■【国際ブランド別】クレジットカードの種類
■【発行会社別】クレジットカードの種類
■【ランク(グレード)別】クレジットカードの種類
■【目的・機能別】クレジットカードの種類
■クレジットカードと各種カードの違い
■初心者におすすめのクレジットカードの種類は?
■クレジットカードの種類を理解して、ベストの一枚を選ぼう
■クレジットカードにはどんな種類がある?
クレジットカードには多様な種類が存在します。わかりやすく整理するために、大きく「国際ブランド」「発行会社」「ランク(グレード)」の項目に分けて説明します。
・国際ブランド
国際ブランドとは、クレジットカードが加盟しているグローバルなネットワークを指します。代表的な国際ブランドには、Visa、MasterCard、American Expressなどがあります。これらの国際ブランドは、世界各国で利用可能であり、加盟店が広範囲にわたるため海外旅行や国際的な買い物に便利です。
・発行会社
発行会社は、クレジットカードを発行する金融機関や企業を指します。たとえば、銀行やクレジットカード専門会社、大手小売業者などです。国際ブランドとは異なり、発行会社は独自のサービスや特典を提供することがあります。カード会社ごとに付帯サービスやポイントプログラムが異なるため、自分に合ったカードを選ぶ際には発行会社の特徴も考慮することが大切です。
・ランク(グレード)
クレジットカードは、一般的なクラシックカードからプレミアムなゴールドカード、プラチナカードなど、さまざまなランクに分けられます。ランクによって年会費や審査基準が変わる場合もあるため、注意が必要です。ランクが高いほど、より充実した特典やサービスが受けられる傾向にあります。たとえば、海外旅行保険の充実やラウンジサービスの利用、高いポイント還元率などが挙げられます。ランクごとの特典を比較し、自分のニーズに合ったランクを選びましょう。
・特化型カード
上記の項目以外にも、目的や機能に特化したカードが存在します。企業向けの法人カードや、家族で共有できる家族カード、高速料金の支払いに特化したETCカードなどがこれに該当します。クレジットカードとは全く種類の異なるデビットカードやプリペイドカードもあるため、カードの種類を正確に把握して利用しましょう。
■【国際ブランド別】クレジットカードの種類
クレジットカードは通常、「VISA」や「MasterCard」といった主要国際ブランドと提携しています。ここでは、クレジットカードにおける国際ブランドの種類と特徴をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
●Visa(VISA)
Visaは1985年、アメリカの銀行「バンクオブアメリカ」によって創業されたクレジットカードの国際ブランドです。「ビザ」と読みます。ドイツの市場調査会社「Statista」が公開したデータによると、Visaカードは2019年時点で全世界34億枚が発行されていることがわかりました。「Visa加盟店」と呼ばれる利用可能店舗は、全世界5,000万店以上。世界中のクレジットカード市場において、圧倒的なシェア率を誇ります。名実ともに世界シェアトップクラスの国際ブランドです。
●MasterCard
MasterCardは、Visaに次いで高い市場シェアを誇る国際ブランドです。読み方は「マスターカード」です。決済システムのみを提供するのではなく、自社でプロパーカードを発行しています。また、同ブランドの会員は「プライスレス・シティ」と呼ばれる独自の優待サービスを利用可能です。世界各国の限定イベントに参加できるなど、エンターテインメント領域におけるプレミアムな体験が楽しめます。
●JCB
JCB(ジェーシービー)は、主要カードブランドの中で唯一、株式会社ジェーシービーという日本のクレジットカード会社が発行しています。日本国内における加盟店が多く、国内旅行などで重宝するブランドです。「MyJCB」というJCBカード会員専用Webサービスでは、カード利用額の確認や各種変更手続き、キャンペーンへの参加登録ができます。JCBカードでは複数のカードランク設定を設けており、ゴールドカード以上は原則、インビテーションでの発行となります。全世界に3,000万以上の加盟店があるものの、VisaやMasterCardに比べると、海外では使えないケースが少なくありません。
●American Express(AMEX)
American Expressは、クレジットカードやトラベラーズチェックを発行するアメリカの企業「アメリカン・エキスプレス」の国際ブランドです。略称は「アメックス」で、他ブランドに比べてステータス性に重きを置いており、特典や付帯サービスが充実しています。その分、年会費は一般カードにおいても割高。ステータスシンボルとしてクレジットカードを持ちたい方、セカンドカードが欲しい方におすすめのブランドです。
●Diners Club
Diners Club(ダイナースクラブ)は、日本で初めて発行された歴史あるクレジットカードブランドの一種。年会費は2万円超え、審査可能年数は27歳以上のハイステータスカードとして知られます。ダイナースクラブカードの最大の特徴は、クレジットカードの利用可能枠に上限を設けていないこと。1万円でも、100万円でも、上限なく使えます。さらに豊富な優待サービス、上限1億円におよび海外旅行傷害保険の自動付帯など、独自サービスは非常に豪華です。ワンランク上のカードが欲しい方におすすめします。
●Discover
Discover(ディスカバー)は、アメリカの大手カード会社「ディスカバー・ファイナンシャル・サービス」の国際ブランドです。日本では聞き慣れない国際ブランドですが、Discoverのクレジットカードは「海外在住者のみ」が発行できます。専用ポイントの基本還元率が一般カードランクで1%かつ年会費無料。そして利用限度額が高めに設定されているなど、ハイステータスな一枚ですが、日本では発行できないのがデメリットです。
●銀聯(Union Pay)
銀聯(ぎんれん)は中国・上海に本社のある金融企業「中国銀聯」の国際ブランドです。VisaやMasterCardに次ぐ世界的シェアを誇るほか、全世界60億枚以上の発行実績があります。2大ブランドに比べると、加盟店舗数に開きがあるものの、今後さらに買い物を楽しめる店舗やサービスが増えると予想されます。
■【発行会社別】クレジットカードの種類
クレジットカードは「銀行系」「流通系」「信販系」の3種類に大別され、それぞれ付帯特典やポイント還元率が変わる傾向にあります。ここでは、各種類の特徴やメリット・デメリットを解説します。
●銀行系
銀行系カードとは、国内外のメガバンクや地方銀行が独自に発行するクレジットカードのことです。みずほ銀行の「みずほマイレージクラブカード」や、三菱UFJニコスの「三菱UFJカード VIASOカード」などがこれに該当します。
クレジットカード機能とキャッシュカード機能を合わせた一体型の一枚が主流です。銀行系クレジットカードには、発行元でのATM手数料が優遇されたり、独自のポイント還元を受けられたりする特典があります。ステータス性が高く、メインカードにぴったり。なお、流通系や信販系のクレジットカードに比べると、ポイント還元率はやや低めです。
近年は券面にカード情報が記載されないナンバーレス(NL)カードも人気です。カード番号やセキュリティコード、有効期限などの表記がないため、セキュリティ性が高く、不正利用を防ぎやすいメリットがあります。実店舗での買い物やネットショッピングなど、幅広いシーンで利用するユーザーが多くみられます。
●流通系
流通系カードとは、百貨店やスーパーマーケット、コンビニなどの流通業界に属する企業が発行しているクレジットカードです。たとえば、「イオンカードセレクト」や「エポスカード」、「セブンカード」、「エムアイカード」などがこれに該当します。基本的には、発行元の店舗で利用するたびに、特典やサービスを受けられる仕組みです。特売日における割引率・ポイント還元率アップといった特典が代表的。ただし、流通系クレジットカードを使える対象店舗が限られ、汎用性は高くありません。多くが提携カードであるため、ステータス性においてもやや低めです。
●信販系
融資や与信保証、ショッピングクレジットカードといった信用取引を行う信販会社のクレジットカードを指します。「ライフカード」や「セゾンカード」、「オリコカード」、「セディナカード」などが代表的です。他種類に比べてカードの選択肢が多く、各社独自の特典やサービスを用意しています。日本における「クレジットカード草創期」から存在する、歴史の長いカードもあります。
●交通系
交通系カードは、鉄道会社や航空会社と提携している、飛行機や鉄道の利用に特化したクレジットカードです。利用すると「マイル」としてポイントが貯まります。マイルは、航空券やアップグレード、鉄道の座席指定券などと交換可能です。「JALカード」や「ANAカード」、「ビュー・スイカカード」、「一体型PASMO」、「ビックカメラSuicaカード」などがあります。頻繁に交通機関を利用する方は、特典やポイント還元率が高くなることがあるためお得に利用できます。
●ネット系
ネット系カードとは、ネットショッピングやオンライン決済に特化したクレジットカードのことです。代表的なものには、「楽天カード」や「Amazon Prime Mastercard」などがあります。これらのカードは、ネット上での利用によりポイントが多く貯まる特典や、ネット通販での割引などが提供されます。ネット系クレジットカードは、ネットショッピングをよく利用される方にとって、便利でお得な選択肢となるでしょう。しかし、特典の内容や利用条件を事前に確認することが重要です。
●消費者金融系
消費者金融系クレジットカードは、消費者金融会社が発行するカードで、一般のクレジットカードとは異なり、キャッシング枠を持っています。キャッシング枠とは、カードの限度額内で現金を借り入れできる機能です。これにより、急な出費や緊急の資金需要をカバーできます。ただし、キャッシングは利息がかかるため、返済計画を立てて無理のない借り入れを心掛けることが大切です。消費者金融系クレジットカードは、即日審査や簡単な手続きで利用できる場合も多く、一時的な資金繰りに役立つ便利なカードといえます。しかし、適切な利用と返済管理が重要で、長期の借り入れには注意が必要です。
■【ランク(グレード)別】クレジットカードの種類
クレジットカードには「一般カード」「ゴールドカード」「プラチナカード」「ブラックカード」の4種類があります。ランクごとに入会金や特典、付帯サービスの内容が変わるため、希望に合わせて保有するカードのランクを選びましょう。ここでは、各カードの特徴と基礎知識を徹底解説します。
●一般カード
一般カードとは、カードショッピングやキャッシングなど、基本的なクレジット機能を備えたスタンダードランクの一枚です。別名「シルバーカード」や「スタンダードカード」、「クラシックカード」といい、各クレジットカード会社において、もっとも発行枚数が多いとされます。あくまでもクレジット機能がメインで、特典や付帯サービスは最小限にとどめているものが一般的。一方、カード発行後のカード年会費が数百~数千円程度と安価だったり、年に一度の利用で無料になったりするため、維持費を抑えられるメリットがあります。
原則、18歳以上であれば誰でも申し込み可能ですが、高校生は作成できません。これからクレジットカードを申し込む方や、メインカードとは別にセカンドカードを持ちたい方などに適しています。
●ゴールドカード
ゴールドカードは、一般カードよりも特典が充実していたり、会員限定の優待サービスを利用できたりするカードです。格付け的には、一般カードの上位互換にあたる一枚で、日常的にクレジットカードを多用する方におすすめ。なぜなら、クレジットカードを使えば使うほど、お得になる仕組みが充実しているためです。
たとえば、クレジットカードは月間および年間利用額に応じて、専用ポイントが進呈されます。ポイント還元率はランクごとに異なり、格付け順に優遇されるのが一般的です。そのため、一般カードに比べてゴールドカードは、ポイント還元率が高くなります。さらに空港ラウンジが無料で使えるプライオリティパスの自動付帯、海外旅行保険の補償内容拡充など、一般カードにはない特典や優待サービスが充実しています。
ゴールドカード以上のランクになると、年会費は比較的割高です。クレジットカードの利用頻度や特典などをチェックし、一般カードとゴールドカード、どちらが適しているかについて確認してみましょう。
●プラチナカード
プラチナカードは、ゴールドカード以上に豪華な特典や優待サービスを利用できるプレミアムな一枚です。プライオリティパスや、手厚い補償内容の付帯保険に加え、有名ホテルのコンシェルジュサービスなどを利用できます。
コンシェルジュサービスとは、航空券や新幹線チケットの手配、ホテルやレストラン予約などのリクエストに24時間365日対応する代行サービスのこと。まるで専属の秘書のように、手間や時間のかかる手続きを請け負います。サービスによっては、海外旅行プランの提案やフラワーギフトといった代行手配、ライブチケットの確保など、手広く対応。カード利用におけるサポート体制も万全です。いずれもカード利用を前提としており、クレジットカードと無関係の依頼は、対応してくれない可能性があるため注意しましょう。
一般カードとは違い、プラチナカードはカード発行会社からのインビテーションがなければ所有できません。インビテーションとは、ユーザーの利用実績に応じてカード会社が招待する、高ランクカードへのアップグレード権のようなもの。そのため、プラチナカードは限られたユーザーしか持てない、招待制クレジットカードと呼ばれます。ランクが上がれば審査基準も当然厳しくなり、ある程度の年収の高さなども必要になってきます。
●ブラックカード
厳選されたVIP待遇や優待サービスを提供するブラックカードは、最高ランクのクレジットカードです。一部のカード会社のみが招待制で発行し、カード入会には公開されていない条件があるとされます。セレブ御用達のカードであり、相応の利用実績や社会的地位の高いユーザーのみが持てるカードです。
ブラックカードは、高級ホテル特別スイートルームやゴルフコース利用権など、非常に限られた機会でしか手に入れられない特典や優待サービスが含まれます。
<関連記事> クレジットカードを初めて作る方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
■【目的・機能別】クレジットカードの種類
クレジットカードは、別途申し込むことで追加カードや、一般カードとは異なるタイプのカードを発行できます。ここでは、代表的なクレジットカードの種類を目的・機能別に分けてご紹介します。
●法人カード
法人カードとは、会社や企業などの法人に対して発行されるクレジットカードです。法人であれば、個人事業主でも申請できます。株式会社・有限会社・合同会社といった法人格は問いません。「コーポレートカード」や「ビジネスカード」とも呼ばれます。
法人カードの特徴は、利用代金の引き落としに会社名義の銀行口座を使用できることです。経営者の場合、プライベートの銀行口座と分けて管理できるため、経費精算時の手間を省けます。また、一般カードに比べて利用限度額が大きく、カードによっては支払期日を2カ月後に設定可能。キャッシュフローの改善、余裕を持たせたい場合に有効です。
いずれの法人カードも、ビジネス向けの特典や付帯サービスを用意しています。福利厚生代行やプライオリティパスに加え、カードランクによってはビジネスコンシェルジュも利用可能です。
●家族カード
家族カードとは、本会員以外の家族に向けて発行される追加カードの一種。本会員本人と同等の特典や優待サービスが受けられる一方、クレジットカードの契約・登録に関する情報変更などはできません。また、利用限度額は「本会員のカードと共有」されるほか、分割払いやリボ払い、キャッシングやカードローンなどのサービスを使えない場合があります。
●ETCカード
ETCカードは、高速道路における自動料金支払いシステムを利用するためのカードです。メインカードとは別に、事前申し込みで発行される追加カードの一種です。高速料金の割引が受けられたり、利用額によってポイントプレゼントがあったり、ETCマイレージが貯まったりします。日ごろから自動車を運転する方、仕事などで高速道路の利用頻度が多い方は、発行をおすすめします。
<関連記事>ETCカードについてこちらの記事でも解説しています。ぜひ、ご覧ください。
●オートチャージ機能付きカード
オートチャージ機能付きカードとは、クレジットカードとプリペイドカード、両方の機能を備えるカードです。代表的なのが、交通系電子マネー「Suica」のオートチャージ機能がある「Suica付きクレジットカード」です。本来は事前チャージが必要な電子マネーですが、クレジット機能を組み合わせることで、その手間を省けます。
●非接触決済対応カード
非接触決済対応カードとは、専用のリーダーにカードをかざして決済する「コンタクトレス決済(タッチ決済)機能」を備えたクレジットカードのことです。店頭などに専用のカードリーダーがある場合、カードをかざすことで、利用限度額の範囲で決済できます。現金はもちろん、通常のカード利用に比べても、スピーディーに決済できるのが特徴です。キャッシュレス決済と同じ感覚で利用できます。
●ナンバーレスカード
ナンバーレスカードは、クレジットカードのセキュリティ対策を強化した新しいタイプのカードです。カード番号が表面にも裏面にも印字されていないので、紛失したときなどに不正利用されるリスクを低減できます。スマートフォンアプリでカード情報を管理できるため、ネットショップでのお買い物や利用履歴の確認も安心して利用できます。セキュリティ対策と、利便性を両立させているとして注目のカードです。
●カードレス(デジタルカード)
カードレスのクレジットカードとは、プラスチックの現物のカードを発行しないタイプのカードです。デジタルファースト時代の、新しいスタイルのクレジットカードとして社会に浸透してきています。カードを財布から取り出す手間もかからず、カード本体を紛失する心配がないため、不正利用を防止できます。専用のモバイルアプリをインストールし、カード番号を登録するだけですぐに利用可能です。スマホを持ち歩くだけでクレジットカード決済ができるとして、キャッシュレス社会でも注目を集めています。
●学生向け・若者向けカード
カード会社によっては、学生や18歳以上25歳未満の若者しか入会できないクレジットカードがあります。年会費が無料で、審査で年収が重視されないため、学生でもクレジットカードが発行しやすいのが特徴です。また、学割やポイントアップなど、学生ならではの優待を設けている場合もあります。学生生活や若者のライフスタイルに合った特典が魅力です。
●リボ払い専用カード
リボ払い専用カードは、クレジットカードの中でも特定の商品やサービスの支払いをリボ払い(分割払い)で行うことに特化したカードです。月々の支払い金額を一定に抑えられるため、予算の管理や大きな買い物の際に便利です。しかし、注意点もあります。リボ払いは金利がかかり、支払総額が増えることや長期間の利用が続くと負担が大きくなる可能性があります。また、支払いが滞ると遅延損害金や信用情報への影響も考慮しなければなりません。リボ払い専用カードを利用する際は、月々の返済計画をしっかり立てることや、節度を持った利用が重要です。
●金属製カード
金属製カードとは、カード本体がプラスチックではなく、チタンやステンレスなどの金属でできているクレジットカードです。カード表面には金属特有の光沢や艶があり、手にするとずっしりとした重みとひんやりとした冷たさが伝わります。高級感のある見た目からも、ステータス性の高さが感じられるカードです。一般的なカードよりも審査基準が高く、入手困難なイメージがありますが、ランクによっては誰でも申し込めます。ハイクラスの優待特典やサービスが受けられますが、ランクが上がるにつれ入会金や年会費が高額化します。インビテーションがなければ手に入れられないものや、入会条件が不明なカードなどもあるため、ステータスカードの代名詞といえるでしょう。
■クレジットカードと各種カードの違い
クレジットカードと混同されるカードとして、「デビットカード」と「プリペイドカード」が挙げられます。それぞれ使い方や支払い方法が異なるため、作成する前に違いをしっかり把握しておくことが大切です。ここでは、クレジットカードとデビットカード、プリペイドカードの特徴や違いをご紹介します。
●デビットカード
デビットカードとクレジットカードには、利用代金の支払いタイミングに違いがあります。デビットカードは、指定口座から利用代金が即座に引き落とされます。形式上は後払いですが、決済と同時に引き落とされるのが、クレジットカードとの明確な違いです。なお、クレジットカードは18歳以上、デビットカードは15歳以上から作成可能。デビットカードにおいては、即日発行もできます。また、デビットカードは、単なる銀行口座を用いた決済手段ではありません。一般的なクレジットカード同様、特典や各種サービスの自動付帯が用意されています。一部のデビットカードではポイント還元も受けられ、大変お得です。
クレジットカードの場合、「月決め・後払い」が原則。締め日と支払い日がそれぞれ決められており、前月の利用額を、当月の引き落とし日までに、指定口座に入金しなければなりません。こうしたフローを毎月行います。
●プリペイドカード
プリペイドカードは事前チャージ、即時決済が原則です。事前にチャージした金額から、利用代金が差し引かれます。クレジットカードとは違い、基本的に「先払い」です。また、デビットカードのように、指定の銀行口座と紐付けるわけではありません。チャージと決済は何度でも可能ですが、時間帯や日付によっては利用できない場合があります。審査などがなく、学生にも人気のカードです。
●電子マネー
電子マネーはプリペイド式で、あらかじめチャージした金額を使い切るまで利用できます。一方、クレジットカードはクレジット利用限度額枠内で利用可能で、後日まとめて請求が来る仕組みです。電子マネーの代表例として「nanaco」「Ponta」「WAON」「QUICPay」が挙げられます。簡単・迅速な支払いが可能で、現金を持ち歩く必要がないことは電子マネーの大きな利点といえるでしょう。
●キャッシュカード
キャッシュカードは、銀行窓口やATMで直接銀行口座からの引き出しができるカードです。主に現金の引き出しや口座からの支払いに利用され、残高が直接反映されるため、借り入れのリスクはなく、使いすぎを防ぐことができます。
一方、クレジットカードは、発行会社が一定のクレジット枠をユーザーに提供し、カードを使って支払った金額を後日まとめて請求するカードです。利用した金額は翌月または翌々月の請求書に記載され、支払いは一括払いまたは分割払いが選択できます。クレジットカードは借り入れの要素が含まれるため、借金をするリスクがある一方で、利用した分だけのポイントや特典が付与されるメリットがあります。
■初心者におすすめのクレジットカードの種類は?
クレジットカードを初めて作る場合は、いくつかのポイントを重視するのがおすすめです。ここでは、初心者におすすめのクレジットカード選びのポイントをご紹介します。
●基本還元率が高いカード
基本還元率とは、対応する国際ブランドであれば、どの加盟店で利用しても得られるポイント還元率のことです。利用金額に応じて多くのポイントを獲得できるため、基本還元率が高ければ高いほどお得に利用できます。日常の利用から高額な品物の購入まで、幅広く活用すると効率的にポイントを獲得できます。貯まったポイントは、一般的に1ポイント1円相当で利用可能です。
さらに新規入会キャンペーン実施中の場合、入会特典としてポイントアップやキャッシュバックなどの特典が受けられるため、よりお得に利用できるでしょう。入会後も、優待特典や各種割引サービス、ボーナスポイント付与など、さまざまなサービスが豊富に用意されています。ポイントを有効活用しながら、より充実した生活を送れます。
●年会費が無料のカード
基本的に、サービス内容が充実していたり、ポイント還元率が高かったりするクレジットカードは、一般カードで数千円、ゴールドカード以上は数万年の年会費がかかります。これから新規入会に臨む初心者の場合、クレジットカード作成後も使い道が少ないケースがあり、年会費分の恩恵を受けられないことも少なくありません。
クレジットカードの利用に慣れていない場合は、年会費が無料のカードを選ぶとお金の心配が要らないためがおすすめです。ただし、カードによっては初年度年会費無料だったり、翌年以降は一定の利用がないと年会費が無料にならなかったりするため注意しましょう。
●即日発行可能なカード
すぐにカードを利用したい人には、即日発行可能なカードがおすすめです。即日発行対応のクレジットカードなら、申し込み後数分でカード番号が発行されます。カード本体は、後日郵送で受け取るケースが一般的ですが、カード会社によっては店頭で即日受け取れる場合もあります。後日郵送となるケースでも、発行されたカード番号を使ってその場でネットショッピングなどが可能です。Apple Payや Google Pay など、非接触型のスマホ決済に登録すれば、実店舗での利用もできます。ただし、スマホ決済に対応していない店舗もあるため注意しましょう。
●スマホ決済と連動できるカード
PayPayや楽天ペイ、d払いなど、スマホアプリの決済機能とクレジットカードを連動させる方法もおすすめです。クレジットカードをスマホ決済に結びつけておくことで、チャージ不要で買い物ができるようになります。スマホ決済とクレジットカードの利用で、それぞれポイントがもらえる場合もあるため、より高いポイント還元率も期待できます。
■クレジットカードの種類を理解して、ベストの一枚を選ぼう
クレジットカードの種類や、初心者におすすめのクレジットカードの選び方をご紹介しました。クレジットカードはさまざまな種類があるため、特典やサービスなどを徹底比較して、利用目的や利用シーンに合わせた1枚を選びましょう。クレジットカードの利用に慣れてきたら、2枚以上の複数のクレジットカードを分けて使用する方法もおすすめです。メインカードとサブカードとして使用することで、お得な特典が得られます。メインカードは通常の支払いに、特定の店舗で優待特典を得られるサブカードは適宜使用するなど工夫によって特典を最大化できます。サブカードは、ライフスタイルに合わせて選ぶのがポイントです。賢くカードを活用し、お得にクレジットカードライフを楽しみましょう。
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