
普段の買い物や公共料金支払いなど、生活の幅広い場面で活躍するクレジットカード。一口にクレジットカードといっても、ランクや国際ブランド、発行会社により、特典や付帯サービスの内容が異なります。これからクレジットカードを申し込むなら、各カードの種類や特徴、メリット・デメリットについて知ることが大切です。今回は、「ランク別」「国際ブランド別」「発行会社別」といった3つのポイントから、クレジットカードの種類や選び方をご紹介します。
《TOPICS》
■【カードランク別】クレジットカードの種類
■【国際ブランド別】クレジットカードの種類
■【発行会社別】クレジットカードの種類
■【目的・機能別】クレジットカードの種類
■クレジットカードとデビットカード、プリペイドカードの違い
■初心者におすすめのクレジットカードの種類は?
■クレジットカードの種類を理解して、ベストの一枚を選ぼう
■【カードランク別】クレジットカードの種類
クレジットカードには「一般カード」「ゴールドカード」「プラチナカード」「ブラックカード」の4種類があり、ランクごとに特典や付帯サービスの内容が変わります。ここでは、各カードの特徴と基礎知識を徹底解説します。
●一般カード
一般カードとは、カードショッピングやキャッシングなど、基本的なクレジット機能を備えたスタンダードランクの一枚です。別名「シルバーカード」や「スタンダードカード」といい、各クレジットカード会社において、もっとも発行枚数が多いとされます。あくまでもクレジット機能がメインで、特典や付帯サービスは最小限にとどめているものが一般的。一方、カード発行後のカード年会費が数百~数千円程度と安価だったり、年に一度の利用で無料になったりするため、維持費を抑えられるメリットがあります。
原則、18歳以上であれば誰でも申し込み可能ですが、高校生は作成できません。これからクレジットカードを申し込む方や、メインカードとは別にセカンドカードを持ちたい方などに適しています。
●ゴールドカード
ゴールドカードは、一般カードよりも特典が充実していたり、会員限定の優待サービスを利用できたりするカードです。格付け的には、一般カードの上位互換にあたる一枚で、日常的にクレジットカードを多用する方におすすめ。なぜなら、クレジットカードを使えば使うほど、お得になる仕組みが充実しているためです。
例えば、クレジットカードは月間および年間利用額に応じて、専用ポイントが進呈されます。ポイント還元率はランクごとに異なり、格付け順に優遇されるのが一般的です。そのため、一般カードに比べてゴールドカードは、ポイント還元率が高くなります。さらに空港ラウンジが無料で使えるプライオリティパスの自動付帯、海外旅行保険の補償内容拡充など、一般カードにはない特典や優待サービスが充実しています。
ゴールドカード以上のランクになると、年会費は比較的割高です。クレジットカードの利用頻度や特典などをチェックし、一般カードとゴールドカード、どちらが適しているかについて確認してみましょう。
●プラチナカード
プラチナカードは、ゴールドカード以上に豪華な特典や優待サービスを利用できるプレミアムな一枚です。プライオリティパスや、手厚い補償内容の付帯保険に加え、有名ホテルのコンシェルジュサービスなどを利用できます。
コンシェルジュサービスとは、航空券やエクスプレス予約による新幹線チケットの手配、ホテルやレストラン予約などのリクエストに24時間365日対応する代行サービスのこと。まるで専属の秘書のように、手間や時間のかかる手続きを請け負います。サービスによっては、海外旅行プランの提案やフラワーギフトなどの代行手配、ライブチケットの確保など、手広く対応。カード利用におけるサポート体制も万全です。いずれもカード利用を前提としており、クレジットカードと無関係の依頼は、対応してくれない可能性があるため注意しましょう。
一般カードとは違い、プラチナカードはカード発行会社からのインビテーションがなければ所有できません。インビテーションとは、ユーザーの利用実績に応じてカード会社が招待する、高ランクカードへのアップグレード権のようなもの。そのため、プラチナカードは限られたユーザーした持つことができない、招待制クレジットカードと呼ばれます。
●ブラックカード
最高ランクのクレジットカードで、VIP待遇の特典や優待サービスを用意しています。一部のカード会社のみが発行している招待制クレジットカードで、インビテーションにいたる条件などは公開されていません。セレブ御用達のクレジットカードであり、相応の利用実績を持つユーザーや社会的地位の高いユーザーのみ、ブラックカードを持てると考えられています。
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■【国際ブランド別】クレジットカードの種類
クレジットカードは通常、「VISA」や「MasterCard」といった主要国際ブランドと提携しています。ここでは、クレジットカードにおける国際ブランドの種類と特徴をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
●Visa(VISA)
Visaは1985年、アメリカの銀行「バンクオブアメリカ」によって創業されたクレジットカードの国際ブランドです。「ビザ」と読みます。ドイツの市場調査会社「Statista」が公開したデータによると、2019年時点で全世界34億枚が発行されていることがわかりました。「Visa加盟店」と呼ばれる利用可能店舗は、全世界5,000万店以上。世界のクレジットカード市場において、圧倒的なシェアを誇ります。名実ともにトップクラスの国際ブランドです。
【出典】Statista「Number of purchase transactions on global general purpose card brands American Express, Diners/Discover, JCB, MasterCard, UnionPay and Visa from 2014 to 2020」 https://www.statista.com/statistics/261327/number-of-per-card-credit-card-transactions-worldwide-by-brand-as-of-2011/
●MasterCard
MasterCardは、Visaに次いで高い市場シェアを誇る国際ブランドです。読み方は「マスターカード」です。決済システムのみを提供するのではなく、自社でプロパーカードを発行しています。また、同ブランドの会員は「プライスレス・シティ」と呼ばれる独自の優待サービスを利用可能です。世界各国の限定イベントに参加できるなど、エンターテインメント領域におけるプレミアムな体験が楽しめます。
●JCB
JCB(ジェーシービー)は、主要カードブランドの中で唯一、日本のクレジットカード会社が発行しています。日本国内における加盟店が多く、国内旅行などで重宝するブランドです。複数のカードランク設定を設けており、ゴールドカード以上は原則、インビテーションでの発行となります。全世界に3,000万以上の加盟店があるものの、VisaやMasterCardに比べると、海外では使えないケースが少なくありません。
●American Express(AMEX)
American Expressは、クレジットカードやトラベラーズチェックを発行するアメリカの企業「アメリカン・エキスプレス」の国際ブランドです。略称は「アメックス」で、他ブランドに比べてステータス性に重きを置いており、特典や付帯サービスが充実しています。その分、年会費は一般カードにおいても割高。ステータスシンボルとしてクレジットカードを持ちたい方、セカンドカードが欲しい方におすすめのブランドです。
●Diners Club
Diners Club(ダイナースクラブ)は、日本で初めて発行された歴史あるクレジットカードブランドの一種。年会費は2万円超え、審査可能年数は27歳以上のハイステータスカードとして知られます。最大の特徴は、クレジットカードの利用可能枠に上限を設けていないこと。1万円でも、100万円でも、上限なく使えます。さらに豊富な優待サービス、上限1億円におよび海外旅行傷害保険の自動付帯など、独自サービスは非常に豪華です。ワンランク上のカードが欲しい方におすすめします。
●Discover
Discover(ディスカバー)は、アメリカの大手カード会社「ディスカバー・ファイナンシャル・サービス」の国際ブランドです。日本では聞き慣れない国際ブランドですが、Discoverのクレジットカードは「海外在住者のみ」が発行できます。専用ポイントの基本還元率が一般カードランクで1%かつ年会費無料。そして利用限度額が高めに設定されているなど、ハイステータスな一枚ですが、日本では発行できないのがデメリットです。
●銀聯(Union Pay)
銀聯(ぎんれん)は中国・上海に本社のある金融企業「中国銀聯」の国際ブランドです。VisaやMasterCardに次ぐ世界的シェアを誇るほか、全世界60億枚以上の発行実績があります。2大ブランドに比べると、加盟店舗数に開きがあるものの、今後さらに買い物を楽しめる店舗やサービスが増えると予想されます。
■【発行会社別】クレジットカードの種類
クレジットカードは「銀行系」「流通系」「信販系」の3種類に大別され、それぞれ付帯特典やポイント還元率が変わります。ここでは、各種類の特徴やメリット・デメリットを解説します。
●銀行系
国内外のメガバンクや地方銀行が独自に発行するクレジットカード。クレジットカード機能とキャッシュカード機能を合わせた一体型の一枚が主流です。銀行系クレジットカードには、発行元でのATM手数料が優遇されたり、独自のポイント還元を受けられたりする特典があります。ステータス性が高く、メインカードにぴったり。なお、流通系や信販系のクレジットカードに比べると、ポイント還元率はやや低めです。
近年は券面にカード情報が記載されないナンバーレス(NL)カードも人気です。カード番号やセキュリティコード、有効期限などの表記がないため、セキュリティ性が高く、不正利用を防ぎやすいメリットがあります。実店舗での買い物やネットショッピングなど、幅広いシーンで利用するユーザーが多くみられます。
●流通系
流通系クレジットカードとは、百貨店やスーパーマーケット、コンビニなどの流通業界に属する企業が発行しています。基本的には、発行元の店舗で利用するたびに、特典やサービスを受けられる仕組みです。特売日における割引率・ポイント還元率アップといった特典が代表的。ただし、対象店舗が限られるため、汎用性は高くありません。多くが提携カードであるため、ステータス性においてもやや低めです。
●信販系
融資や与信保証、ショッピングクレジットカードといった信用取引を行う信販会社のクレジットカードです。他種類に比べてカードの選択肢が多く、各社独自の特典やサービスを用意しています。日本における「クレジットカード草創期」から存在する、歴史の長いカードもあります。
■【目的・機能別】クレジットカードの種類
クレジットカードは、別途申し込むことで追加カードや、一般カードとは異なるタイプのカードを発行できます。ここでは、代表的なクレジットカードの種類を目的・機能別にわけてご紹介します。
●法人カード
法人カードとは、会社や企業などの法人に対して発行されるクレジットカードです。法人であれば申請できます。株式会社・有限会社・合同会社といった法人格は問いません。「コーポレートカード」や「ビジネスカード」とも呼ばれます。
法人カードの特徴は、利用代金の引き落としに会社名義の銀行口座を使用できることです。経営者の場合、プライベートの銀行口座とわけて管理できるため、経費精算時の手間を省けます。また、一般カードに比べて利用限度額が大きく、カードによっては支払期日を2カ月後に設定可能。キャッシュフローの改善、余裕を持たせたい場合に有効です。
いずれの法人カードも、ビジネス向けの特典や付帯サービスを用意しています。福利厚生代行やプライオリティパスに加え、カードランクによってはビジネスコンシェルジュも利用可能です。
●家族カード
家族カードとは、本会員以外の家族に向けて発行される追加カードの一種。本会員本人と同等の特典や優待サービスが受けられる一方、クレジットカードの契約・登録に関する情報変更などはできません。また、利用限度額は「本会員のカードと共有」されるほか、分割払いやリボ払い、キャッシングやカードローンなどのサービスを使えない場合があります。
<関連記事> 家族カードについて、こちらの記事でも詳しく解説しています。
●ETCカード
ETCカードは、高速道路における自動料金支払いシステムを利用するためのカードです。メインカードとは別に、事前申し込みで発行される追加カードの一種です。高速料金の割引が受けられたり、利用額によってポイントプレゼントがあったり、ETCマイレージが貯まったりします。日ごろから自動車を運転する方、仕事などで高速道路の利用頻度が多い方は、発行をおすすめします。
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ETCカードについてこちらの記事でも解説しています。是非、ご覧ください。
●オートチャージ機能付きカード
オートチャージ機能付きカードとは、クレジットカードとプリペイドカード、両方の機能を備えるカードです。代表的なのが、交通系電子マネー「Suica」のオートチャージ機能がある「Suica付きクレジットカード」です。本来は事前チャージが必要な電子マネーですが、クレジット機能を組み合わせることで、その手間を省けます。
●非接触決済対応カード
非接触決済対応カードとは、専用のリーダーにカードをかざして決済する「コンタクトレス決済(タッチ決済)機能」を備えたクレジットカードのことです。店頭などに専用のカードリーダーがある場合、カードをかざすことで、利用限度額の範囲で決済できます。現金はもちろん、通常のカード利用に比べても、スピーディーに決済できるのが特徴です。キャッシュレス決済と同じ感覚で利用できます。
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■クレジットカードとデビットカード、プリペイドカードの違い
クレジットカードと混同されるカードとして、「デビットカード」と「プリペイドカード」が挙げられます。ここでは、クレジットカードとデビットカード、プリペイドカードの特徴や違いをご紹介します。
●クレジットカードとデビットカードの違い
クレジットカードとデビットカードには、利用代金の支払いタイミングに違いがあります。クレジットカードの場合、「月決め・後払い」が原則。締め日と支払い日がそれぞれ決められており、前月の利用額を、当月の引き落とし日までに、指定口座に入金しなければなりません。こうしたフローを毎月行います。
一方のデビットカードは、指定口座から利用代金が即座に引き落とされます。形式上は後払いですが、決済と同時に引き落とされるのが、クレジットカードとの明確な違いです。なお、クレジットカードは18歳以上、デビットカードは15歳以上から作成可能。デビットカードにおいては、即日発行もできます。
デビットカードは、単なる銀行口座を用いた決済手段ではありません。一般的なクレジットカード同様、特典や各種サービスの自動付帯が用意されています。一部のデビットカードにおいては、ポイント還元などもあり、大変お得です。
●クレジットカードとプリペイドカードの違い
プリペイドカードは事前チャージ、即時決済が原則です。事前にチャージした金額から、利用代金が差し引かれます。クレジットカードとは違い、基本的に「先払い」です。また、デビットカードのように、指定の銀行口座と紐付けるわけではありません。チャージと決済は何度でも可能ですが、時間帯や日付によっては利用できない場合があります。審査などがなく、学生にも人気のカードです。
■初心者におすすめのクレジットカードの種類は?
クレジットカード初心者には、「Visa LINE Payクレジットカード(LINEクレカ)」のようにポイント還元率が高く、年会費が実質無料の一枚をおすすめします。詳細は次の通りです。
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●基本還元率が高いカード
基本還元率とは、対応する国際ブランドであれば、どの加盟店で利用しても得られるポイント還元率のことです。基本還元率が高ければ高いほどお得に利用できます。例えば、Visa LINE Payクレジットカード(LINEクレカ)の基本還元率は1%(一部対象外の取引もあるので公式サイトでご確認ください)。なお、カードショッピングの場合は1%還元、チャージ&ペイの場合は0.5%還元となります。
●年会費が無料のカード
基本的に、サービス内容が充実していたり、ポイント還元率が高かったりするクレジットカードは、一般カードで数千円、ゴールドカード以上は数万年の年会費がかかります。これから新規入会に臨む初心者の場合、クレジットカード作成後も使い道が少ないケースがあり、年会費分の恩恵を受けられないことも少なくありません。
そこでおすすめなのが、年会費無料のクレジットカードです。例えば、Visa LINE Payクレジットカード(LINEクレカ)の年会費は永年無料のため、クレジットカードを初めて持つならば、年会費を気にしなくて良い一枚をおすすめします。
■クレジットカードの種類を理解して、ベストの一枚を選ぼう
クレジットカードの種類は多岐にわたり、特典や付帯サービス、ポイント還元率などは大きく異なります。カードごとの特徴や魅力、メリット・デメリットをしっかりと把握し、自分にベストな一枚を探してみましょう。とりわけ初心者の方は、Visa LINE Payクレジットカード(LINEクレカ)をはじめとする「普段使いしやすい一枚」がおすすめ。興味のある方は、ぜひ公式サイトよりお申し込みください。
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クレジットカードを持ったほうが良い理由についてはこちらの記事をご参照ください。
「クレジットカードのメリット|ユーザーが増え続けるお得な魅力とは?」